
国の予算の話、普段の業務には関係ないと思っていませんか?
実は、この「概算要求」から、中小企業の皆さまがチャンスやサポートを得られる事業について探ることができます。さっそくみていきましょう。
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この記事の目次
概算要求って、そもそも何?
「概算要求」とは各省庁が「次の年にこんなにお金が欲しい」と財務省に訴えるリストのことです。簡単に言うと、国が次年度にどれくらいの予算で何をしたいかの大まかなお願い書といえます。こちらをもとに国の予算が組まれるため、このリストが膨らむと、国全体のお金の動きも大きく変わります。
2024年の概算要求が増えている原因
2024年度の概算要求は110兆円を超える見通しで、特に目を引くのが、岸田政権が注力する防衛力強化です。これに伴い、防衛省からの概算要求が過去最大となっています。そのほか、物価の高騰や少子化対策、高齢者の社会保障費などが増えてきています。これらの問題への対策も、概算要求を大きく膨らませる原因となっています。
中小企業が概算要求について知っておきたいポイント
概算要求には、補助金や助成金の情報も含まれています。概算要求を確認することで、中小企業の皆さまが、次年度にどのようなサポートや新しいビジネスチャンスを得られるかを探ることができます。
確認の仕方としては、概算要求の中で、新規の予算が組まれたり、金額が増加している部分をチェックしましょう。そこには、政府が今後力を入れたいと考えている分野やテーマが隠れているため、次年度にどんな支援が受けられるのかを推測することができます。
たとえば、「GX」は、環境問題の解決を目指す大きな動きです。2024年度の概算要求では、この分野に2兆円超が投じられる予定で、主に蓄電池、半導体、水素関連装置といった技術の国内生産を支援する方針です。
概算要求は、あくまでお願いリストのため、予算が確定するまでに、支援策や補助金・助成金の内容が変わる可能性がある点には注意が必要です。しかし、政府の方針や重視する分野を知る手がかりとしては最適といえるでしょう。
概算要求のまとめ記事
補助金ポータルでは、毎年、概算要求のまとめ記事を公開しています。
以下は過去のまとめ記事です。
補助金・助成金を活用したい分野に、国がどのくらい投資するのかを知ることができます。
今年度も各省庁の概算要求が出てきましたら、まとめ記事を公開していきます。
予算成立のスケジュール
これから8月末までに提出される概算要求をもとに、政府予算案がまとめられます。年末までに閣議決定された予算案は、年明け1月の国会に提出され、衆議院・参議院を通過すると予算が成立するという流れになっています。
まとめ
補助金は、早いものは2月から3月ごろに公募を開始し、多くの補助金は4月から6月ごろまでには公募開始となります。補助金の申請は早めの準備が重要になるので、概算要求から情報収集をすることは、一歩先を行く準備につながります。
概算要求は、補助金活用のための準備のほかに、今後の政府の方針や予算配分を予測するための大事な手がかりとなります。これからのビジネス環境の変化を先取りするためにも、概算要求の内容をしっかりとチェックし、変革の波に乗る準備を始めていきましょう。